千商連は2月5日、「小規模企業振興基本法に基づく、中小業者への施策の拡充と地域経済の振興を求める要請書」を千葉県知事あてに提出。また千葉県信用保証協会へは、「信用保証制度の部分保証化の動きに反対を」など申し入れました。
県要望では経済政策課、税務課など各担当課と交渉。県内各地から20名が参加。特に消費税の8%実施による営業とくらしのきびしい実態、地域経済活性化のための施策実施を訴えました。日本共産党丸山慎一県議が同席しました。
要望内容は、●政府に対し、消費税増税の中止、戦争法廃止、マイナンバー廃止、TPPからの離脱、社会保障制度改革推進法による給付削減・負担増は行わないこと。国保の都道府県単位化は行わず、国保制度への国庫負担を大幅に引き上げること。「信用保証割合の縮小はしない」こと。所得税法第56条廃止などを申し入れることを要請。これら国への要望について県側は「国が適正に判断し検討するもの、注視していく」などと回答。
●県への要請では、①「小規模企業振興法」「県中小企業振興条例」に基づく施策の充実、②中小業者の実態調査実施と後継者対策、③県として「住宅リフォーム助成制度」「商店や町工場などのリフォーム制度」の創設、④県融資制度の改善、⑤伝統工芸品産業の育成・支援、⑥国保の市町村補助金の復活、短期証、資格証明書の発行中止、⑦営業とくらしを危うくする滞納整理の中止、年金、給与、福祉手当などの差押え中止、⑧徴収緩和措置の周知などを要請しました。
県当局側は、経営支援課から、「県条例に基づいて、第3次ちば元気戦略を策定している。引き続き支援強化を図っていく」「27年度は中小企業の経営基盤の安定化資金を円滑化するために過去最大の融資額5700億円を確保」と回答。また伝統工芸品産業の育成、支援の担当からは「要請は理解できる、27年度中止をした伝統工芸品展は来年度は再開する」と明らかにしました。「実態調査」実施は「商工会や商工会議所などに出向いて実態は聞いている」などと回答。税務課からは滞納者への差押えは「国税徴収法」「地方税法」に基づくと「差押えなければならない」となっていると、終始強気の発言でした。
参加者からは、「消費税8%増税後の影響を県として実態調査を行うべき。県民のくらしと営業の声をつかみ、施策を充実させてほしい」「税金や国保料など滞納している人が自治体の窓口相談に行くと、一括納付を迫られている。なぜ払いきれないのかをきちんと聞いて、納税者の立場でくらしと営業に影響がでないような納付相談を改善して」「県庁の特別滞納処分室まで呼びつけるのではなく、自治体の窓口で相談できるようにするべき」など発言。
千葉県保証協会では、「円滑な融資の実施」「国の検討がすすんでいる信用保証制度の部分保証化に反対をし、100%保証化を要請してほしい」「条件変更などでも業者の立場にたって対応をして」など申し入れました。