千葉県商工団体連合会(県連)は5月12日、コロナ禍で支給が大幅に遅れている飲食店への「千葉県感染拡大防止協力金(協力金)の速やかな支給を。そのための審査体制の改善・強化」などを、熊谷俊人県知事に要請しました。
県に要請書を手渡す千葉県連の橋沢政實会長(中央左側)長
県連の橋沢政實会長(全商連副会長)が、①「協力金」申請者の実態に即した審査体制の改善・強化と速やかな支給②持続化と家賃支援の給付金を再度、国へ求めること―などを要請。「あらゆる業種がコロナ禍で影響を受けている。このままでは地域の中小・小規模事業者が激減する」と強い危機感を示しました。参加者は「事業者の実情と思いを理解してほしい。残念ながら自死した方もいる」「飲食店以外にも対象を広げ、県独自の支援策の検討を」と訴えました。
松戸市内で飲食店を営む民商会員は、1月8日から2月7日の協力金が2カ月たっても給付されない中で突然、事務局から「書類が不備。明日までに、そろわなければ出さない」と電話が入り、急きょ、仕事を切り上げて書類の不備を解消し、何とか間に合わせました。
「猶予も与えず、間に合わなければ不支給とは、あまりにも理不尽だ。このような態度で、感染防止に協力している業者を本当に救うつもりがあるのか」と怒りを込めました。他の参加者も「第2弾が支給されず、経費が払えない」など営業継続へ不安の声が。
県側は「事業者に寄り添うよう、事務対応の改善に努める」と述べ、審査体制を60人増の180人とし、申請書類の簡素化や申請フォーム改善を表明。「審査状況が知らされない」との声に対し、支給実績をホームページへ掲載するなどの改善を約束しました。県の協力金(第1~第6弾)は申請10万4102件、支給5万1871件、支給額約718億円。支給率は49.8%にとどまっています(5月10日時点)。
県連は「実態アンケート」などに取り組み、営業と暮らしの継続ができるよう、引き続き、要望を行うことにしています。
要請には、日本共産党のみわ由美県議、宇津野史行松戸市議が同席しました。
<全国商工新聞2021年6月7日付記事より>